サブリミナル効果とは? 心理学的には否定されている?【心理学用語解説】

心理学

こんな人におすすめの記事

・「サブリミナル効果」について知りたい

・「サブリミナル効果」って本当に効果があるの?という疑問を持っている




 

サブリミナル効果とは? 心理学的には否定されている?【心理学用語解説】

こんにちは。おぱびにあです。

みなさん一度は「サブリミナル効果」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。実はこの「サブリミナル効果」は心理学研究では否定的な意見が多いのです。

そこで今回は、「サブリミナル効果とは」という根本的な解説から、サブリミナル効果を研究した心理学実験を紹介までをお話しします。

つまり、この記事では「サブリミナル効果とは?」~「サブリミナル効果は実在するのか」までを話していきたいと思います。

 

サブリミナル効果とは?

サブリミナル効果の意味

サブリミナル効果とは、
通常我々が明確に認識している「意識」より下の部分、いわゆる潜在意識や、意識と潜在意識の境界領域に刺激を与えることで表れるとされる効果。

はてなキーワード|サブリミナル効果

ちょっと言葉が難しいですね。

簡単に要約すると、サブリミナル効果とは「無意識に語りかけて、影響を与えることができる」という効果です。

具体例として、ホラー映画の『エクソシスト』(1973年)の例をあげます。

このホラー映画の『エクソシスト』では、
神父が悪魔払いをする場面で、悪魔に取り付かれた少女の顔が映った後、目を凝らしても分からないくらいのレベルでデスマスクのコマを挿入しています。

このように視聴者には分からないくらいの速さで何かのコマを入れることを「サブリミナル・カット」と言います。

この『エクソシスト』では、サブリミナル・カットを入れることで、「視聴者の無意識に恐怖を語りかけて」怖さを倍増させる狙いがありました。

 

サブリミナル効果の語源

サブリミナル効果は英語では、「Subliminal Effect」と書きます。

これは、「sub = ~の下」という言葉と「limen=識閾」という言葉の合成語です。

「識閾」とは、心理学用語で「意識と潜在意識(無意識)の境界線」のことを指します。

つまり、サブリミナル効果を直訳すると、「識閾の下の効果」=「潜在意識の効果」という意味になります。

サブリミナルとは、無意識のうちに感じ取っているという意味なのです。

 

サブリミナル効果の有名な実験

ドライブイン・シアターでの実験 (サブリミナル効果でコーラとポップコーンの売上UP?)

最初に紹介するサブリミナル効果の実験は、サブリミナル・プロジェクション・カンパニーのジェームス・ヴィカリー氏が行った「ドライブイン・シアターでの実験」です。この実験ではサブリミナル効果を用いて、映画館でのコーラの売上が57.5%・ポップコーンの売上が18.8%アップしました。

 

 

~実験内容~

1956年にアメリカのニュージャージー州フォートリーのドライブイン・シアターで上映された『ピクニック』で行われた実験。

『ピクニック』の上映中に5秒ごとに1コマ(1/24秒・肉眼ではほぼ認識不可能)の割合で、
「コーラを飲もう」
「ポップコーンを食べよう」
というメッセージを挿入した。

結果、その映画が終わった後にドライブイン・シアターの売店での売り上げが、コーラが57.5%・ポップコーンが18.8%アップした。

 

 

この実験では実際にサブリミナル効果の実在を示した実験となりましたが、論文にまとめられておらず、詳しい実験報告は掲載されていません

 

画像を用いた実験(一瞬別の画像を映す実験)

次は1959年にイーグルが行った実験を紹介します。

 

この実験では、「無表情の男」の写真の前に、一瞬だけ
Aの写真=「攻撃的な写真(男が人を刺している写真)」と
Bの写真=「非攻撃的な写真(男が誕生日ケーキを持っている写真)」
を挿入しました。

すると、「無表情の男の写真の前に、Aの写真を挿入したグループ」の方が、より「無表情の男」にネガティブな印象を抱くようになりました。

 

しかし、この実験で得られた有意な差はわずか1%でした。

 

 

サブリミナル効果に対する批判

ドライブイン・シアターの実験結果は「でっち上げ」だった

1956年にジェームス・ヴィカリー氏が行った「ドライブイン・シアターの実験」は、1962年にジェームス・ヴィカリー氏本人が実験結果はでたらめだったことを明かしています。

 

元々、「ドライブイン・シアターの実験」は、サブリミナル効果を促す映像装置の特許申請のために行われていました。

ドライブイン・シアターの実験を行ったことは事実なものの、その効果や科学的な検証はほとんど行っておらず、データも統計をとれるほど沢山は集めていませんでした。

しかし、特許申請を行うことを新聞記者が漏らしてしまい、あわててデータをでっち上げ、発表してしまったそうです。

 

つまり、実際にドライブイン・シアターの実験は行ったものの、心理学的にサブリミナル効果があると言えるほどのデータは集まっていなかったということです。

 

サブリミナル効果って結局どうなの?

今回、サブリミナル効果の基礎~サブリミナル効果の心理学的評価をまとめてみました。

今回の話をまとめると

  • サブリミナル効果とは、「見えないレベルの一瞬の画像を入れると、無意識にその画像の影響を受ける」という効果
  • サブリミナル効果は、「でっち上げ」などの経緯から心理学的には否定されることも多いが、効果を実証する研究もある

 

サブリミナル効果は心理学界で様々な議論がされており、深くまで勉強するとキリがないです(笑)

私としての結論は、「サブリミナル効果はないことはないけど、多大な影響というのはなさそう」です。

1959年にイーグルが行った実験からもサブリミナル効果の有意な差は1%とあります。みなさんが期待するような催眠に近い効果はないと言っていいのではないでしょうか。

 

参考文献:http://fukuda326.o.oo7.jp/1995subliminal.pdf

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