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- 片面提示と両面提示を知りたい
【仕事で使える心理学】メリットの強調方法
こんにちは。おぱびにあです。
皆さんは仕事(特に営業)で商品のメリットを伝えたりしたことがありますか?私も営業の仕事をしているのでわかるのですが、仕事において「メリット」を伝えることってめちゃめちゃ難しいんですよ。
私はフットインザドアやドアインザフェイスなど様々な心理学を使って営業の仕事を行っていますが、今回教える心理学は、仕事相手から「誠実に見られながらもメリットを伝えることのできる」心理学となっております。
「仕事で商品のメリットを伝えたい」なんて思っているあなた、今回の心理学テクニックは必見の内容です。
仕事でつかえる心理学(前提) 二つの「提示」方法
デメリットは言う?言わない?
今回の仕事でつかえる心理学「メリットの強調方法」を学ぶ上で、最初に知るべきなのは、「片面提示」と「両面提示」という二つの心理学用語です。
「片面提示」とは、
メリット(デメリット)のみを伝える提示方法
「両面提示」とは、
メリットとデメリットの両面を伝える提示方法
例を挙げてみましょう。化粧品を売る営業の場合で考えてみます。
- 片面提示の場合
「この化粧品は保湿力がほかの製品に比べて約2倍となっております」 - 両面提示の場合
「この化粧品は他の製品と比べ高くなっていますが、保湿力は約2倍となっております」
このように仕事で商品などを売り込む場合には、メリットだけを伝える心理学テクニックと、メリットとデメリットの両面を伝える心理学テクニックがあることがわかりました。
それでは、次にどちらの心理学テクニックが有効なのか?を考えていきたいと思います。
片面提示
まずはメリットのみを提示する心理学テクニック「片面提示」から見ていきたいと思います。
片面提示は一言でいうと、「シンプルな分、疑っている・信用していない相手には通じにくいこと」が特徴して挙げられます。
逆に言えば、疑う余地のないないようだったり、信頼を勝ち取っていたりする場面では、片面提示は有効です。
- 仕事上だけではなくプライベートでも付き合いがあるような仲のいい営業相手
- 自分のメーカーにだいぶ傾いている仕事相手
に対する営業では、この片面提示のほうが、シンプルに商品の魅力をわかってもらえるでしょう。
片面提示の通用しやすい仕事相手
- 自分のことを信用してくれている仕事相手
- 商品の知識に乏しい仕事相手
- 商品自体に魅力を感じてくれている仕事相手
- 深く考えることをしない仕事相手
- 仲のいい、関係性の築けている仕事相手
両面提示
次にメリットとデメリットの両方を提示する心理学テクニック「両面提示」から見ていきたいと思います。
両面提示は一言でいうと、「デメリットも伝える分、相手に誠実性をアピールすることができること」が特徴して挙げられます。
逆に言えば、すでに信頼を勝ち取っていたりする場面では、わざわざ両面提示をする必要はありません。
特に初対面の飛び込み営業では、相手の心理は「変なものを売られないようにしよう」ということが多いです。つまり仕事相手はあなたのことを警戒しているのです。
警戒している仕事相手にメリットばかりを伝えても、裏を勘繰られる可能性が高いのです。両面提示をすることによって、仕事相手は「この人はしっかり私に向き合った商談をしてくれている」と思います。
また、あらかじめデメリットを伝えているので後々問題になりにくいのも両面提示の特徴です。
両面提示の通用しやすい仕事相手
- あなたのことを警戒している仕事相手
- 商品に対する知識がある仕事相手
- 吟味を重ねるタイプの仕事相手
- 信頼関係をまだ構築しきれていない仕事相手
両面提示をすることによって相手に誠実性の印象を与えることがあることはわかりました。
しかし、両面提示にはこれ以外にも様々な商品の魅力が伝わりやすい心理学の効果があるのです。
次項からは、両面提示の隠された心理学の効果について紹介していきます。
仕事でつかえる心理学① ゲインロス効果
最初に紹介する両面提示の心理学の効果は、「ゲインロス効果」です。
ゲインロス効果とは、
マイナスとプラスの評価の変化量が大きいほど、相手の印象に残りやすいという効果です。
例えば、不良っぽい青年がおばあさんに席を譲っていいたとしましょう。青年に対する好感度は爆上がりですよね?おそらく、普通の好青年が席を譲るよりも好印象でしょう。
これがゲインロス効果という心理学効果です。「ツンデレ」がモテる理由もゲインロス効果だと考えられます。
つまり両面提示を行うことにより、よりメリットが引き立つのです。
ここで注意点!メリットよりも先にデメリットを言うようにしてください。デメリット→メリットの順番です。
冷静に考えて、ゲインロス効果というのは後の印象が引き立つという効果です。デメリットを後に言ってしまうと、デメリットが引き立ってしまいます。
いうなれば好青年がポイ捨てをしていたようなものです。評価かなり下がっちゃいますよね。
仕事でつかえる心理学② 親近効果
次に紹介する両面提示の心理学の効果は、「親近効果」です。
親近効果とは、
最後に聞いた情報が印象に残りやすいという効果です。
先ほどのゲインロス効果と同時に行うと効果絶大です。
両面提示を行って悪い印象ついたらどうしようと思った人でも安心です。だって仕事相手は最後に聞いたメリットのほうが印象に残っているのですから。
仕事でつかえる心理学③ 自己開示の返報性
最後に紹介する両面提示の心理学の効果は、「自己開示の返報性」です。
自己開示の返報性とは、
個人情報の開示を行ってくれた人には、自分の個人情報も話しやすくなるという心理学効果です。
一見両面提示に関係なさそうな心理学効果ですね。しかし、心理学研究においては、個人情報の開示を行うことによって相手からの好感度が増すということがわかっています。
この心理学研究を応用すると、「実はうちの製品にはこんなデメリットもあって・・・」という一種の自己開示を行うことによって相手からの好感度を上げることができるのです。
また、デメリットを自ら開示することによって、仕事相手から普段聞けないような極秘情報などを教えてもらうこともあったりします。
「相手もデメリットを教えてくれたのだから、お返しをしなくちゃ」という仕事相手の心理を利用するのです。
まとめ デメリットを教えることは信頼につながる
皆さんは今までデメリットを隠した営業を行っていたかもしれません。もちろん言ったら問題になるような大きなデメリットをわざわざ言う必要はありませんが、デメリットを伝えることで誠実性やメリットの強調をすることができるのです。
今後営業の仕事をするときは、今日学んだ心理学テクニックを利用してはいかがでしょうか。
このほかにも仕事でつかえる心理学をまとめています。よろしければ、下のリンクから仕事でつかえる心理学を学んでください。

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